このブログを年一回更新すれば更新頻度が高い方、みたいなほぼ放置状態になってだいたい11年。その間何をやっていたかというとこういうブログの更新頻度が落ちるときの定番理由、就職だ。そして表題にあるとおり、2025年2月末をもって退職した。2014年5月末の入社なので丸11年まであとちょっとというところだが、いくら雇用の流動化が著しい昨今といえどなんでそんな中途半端なタイミングで退職したのか。そこにはもちろん理由がある。
この10年ちょっと、私は編集者という仕事をしていた。編集者というと一般には漫画雑誌のそれが知られていると思うが、私がやっていたのはもうちょっと写真とか文章が多いタイプの雑誌、しかも社員20名程度の小規模な会社での仕事だった。
編集者というのは大なり小なり右から来たものを左に受け流して雑誌なり本なり作り上げていく仕事ではあるが、本を作るということに関わる付帯業務は全般的にこなす。とくに元夫職場のような小規模な会社となるとなおさらで、できることは全部やる、みたいになってくる。具体的にはカメラがわかれば写真を撮ることもあるし、文章も大規模な破綻を起こさない程度の文章力があれば書く。もともと写真を趣味にしていたこともあって写真は書籍のカバーを飾ったり、雑誌で1ページブチ抜きで載ったりとかなり掲載されたし、文章の方も当初は入社当初はメタメタだったものの、そのうちにこまかなキャプションからインタビュー記事、雑誌巻頭を飾るニュース(これはさまざまな事柄を載せている“雑誌”の中において全読者を対象にしたもののため起承転結の展開が非常に難しく、何年も苦手意識があった)までさまざまな文章を書くようになったりもした。
そんな感じでまあ忙しい日々を過ごしていたのだが、退職に至る転機となったのは2023年10月末のこと。いわゆる新型コロナ、COVID-19に感染したところから始まる。
発熱自体は大したことはなかったのだが、なかなか熱が引かずに2週間ほど休んだ後に仕事に復帰しようとしたところ倦怠感、息切れなどで通勤すらままならず、そのまま2ヶ月の休職に入る。そしてその休職の最中、同年12月中頃にあろうことかもう一度COVID-19に感染してしまったのだ。2回めのCOVID-19は39℃に迫る発熱をともなうかなり激しいもので、少しずつ回復しつつあった体力をふたたび根こそぎ奪ってしまい、結局休職期間は1ヶ月延長、1月末まで休むことを余儀なくされた。
……とまあ割と散々な目に遭ったのだが、本当の地獄はここからだった。いくら仕事をこなしても、文章力が壊滅的に崩壊したまま戻らないのだ。当初は体力が戻らないことから集中力も保たず、こまかいミスを連発するのとともに文章力も大幅に落ちているのだろう、と思っていたのだが、待てど暮せど体力が戻ろうと文章力がなかなか戻らない。とくに目の前にある文章が全然読めなくて誤字脱字その他文章のミスが全然見つけられないのが致命的だった。
先ほど触れたような文章を書く仕事というのは本来編集者の主たる業務ではない(専業ライターには編集者出身が多いのも事実だが)。むしろプロライターが書いた文章を読み、誤字脱字含む誤りやその他気になる点があればライターとすり合わせ、共に最終的な形にしていくほうが本来の仕事のひとつに近い。そんな人間が文章をまともに読めないというのは致命的な問題だ。結局もうどうしようもなくなり、退職を決めた。
ところが意外かつありがたいことに、もはや“元”となった職場には、現在でも一定以上私の「書く」技術に関して評価してくれている人がいる。そんなわけで今現在私は職探しをしながら、そんな彼らからの仕事の依頼を受けてなんとか食いつなごうとしている真っ最中だ。
とはいえ問題もある。文章が読めない状態は未だに続いているため、自分の書いた文章をまともに推敲できない。たとえば以下の文は最近やらかした中でわりと頭を抱えたもののひとつだが……
今日お話しして、直近で悩まれてた件について直近で悩まれていた部分に関しては解決の糸口が見えたみたいです
こんな短文で意味もなく表現が重複しているのに、翌々日くらいになるまで全く気づかなかったのだ。この、文を読めないという傾向は句点(。)をまたいで文章が途切れると顕著になり、調子が悪いと文と文のつながりがまったく認識できなくなることすらある。ライターとして仕事を請け負う以上これは非常にマズい。というわけで少しでも現状を改善すべく、文章を書き、それを推敲する練習の場があらためて必要になった。お察しの方もいるだろう。この投稿文章自体がそれだ。
本来ならば文字数の制限を設けて、その中で伝えるべきこと、そうでないことを仕分けながらまとめていくべきなのだが、文章が読めない今の私には思いつくままに書き散らすのが精一杯。しかもこれだけの文章を書くのですら、3時間もかかっている。もちろん私が何度読み返しても気づかなかった誤字脱字重複表現日本語の誤りなども含まれているだろう。表に出すのも恥ずかしいし、そもそもこれまでつらつらと語った「文章を読めなくなっている」のがいわゆるLONG-COVIDと呼ばれる後遺症の一種……ではなく、ほかになにか原因がある可能性だってある。
それでも自分自身の能力を少しでも回復させるためには、やはり文章を読み、書くことがもっとも手っ取り早いのだろうと考え、これから何かしらのテーマを設けた文章をこのブログ内に記していこうと思う。誤りや気になる点などを見つけたらコメント等で指摘してもらえるとありがたい。